日本薬剤師会第98回通常代議員会報告

平成17年2月26日(土)・27日(日) 
於:虎ノ門パストラル   

 愛知県からは、亀井春枝、金森建樹、上野朝子(予備代議員)、樋口光司、山口佳久、森浦正憲の6名が出席した。岩月常務理事の司会で、定刻に型通り伊賀副会長開会の辞に始まり隠岐議長、三上副議長が登壇し,出席代議員の点呼が行われた。代議員総数149名中出席代議員143名であり会議が成立することの宣言があり、議事運営委員長の日程説明に続いて、会長演述が行われた。

 会長演述は、新潟県中越地震の話から始まり、医薬分業が50%を超えた事、薬学6年制法案が成立した事、規制改革会議、混合診療、薬剤師会のアンケートやDEM事業、分業の将来、薬局機能評価事業、まちかど相談事業、事務局移転問題、医療法改正等々多岐にわたるお話でした。特に都道府県薬剤師会や各会員に向けて、調査やアンケートの依頼が多くなったが、その結果が全ての薬剤師の、そして薬剤師会の方向を決定する大きな要因になる。薬局の経営実態調査は、次期の調剤報酬改定に直結する。是非積極的なご協力をお願いしたい。という主旨でした。

 休憩に入る前の藤井基之参議院議員の挨拶においても、調査・アンケートの件に重ねて触れられ調査結果がいかに重要であるかを力説された。

 報告1号、議案1号~6号までの説明に続き、石井専務理事より前回代議員会の回答、重要事項の経過報告があった。重要事項としては、①薬学教育6年制関係、②規制改革関係、③医療制度・介護保険制度改革関係、④改正薬事法関係、⑤その他について解説があったが、あまりにも問題が重く簡単な説明とは行かず、時間が相当延長された。20分の休憩の後、ブロック代表質問に移り午後6時まで熱のこもった質疑応答が続いた。

 2日目の開始に先立ち、新潟県薬の佐久間先生より、先の地震災害に対し多くの薬剤師ボランティアや多額の寄付等を頂き心から感謝するというお礼の挨拶があった。

 ブロック代表質問の続きが10時~12時まで行われた。昼食の後、一般質問の前に広島県薬より、10月に予定されている日本薬剤師学術大会「薬剤師大改革」「大きな信頼と結果を」についての参加要請があった。休憩を挟んで一般質問が午後4時近くまで行われ、最後に執行部の報告・議案が採決されて全て可決された。児玉副会長の閉会の辞で散会となった。

 今回の代議員会で特に目立ったことは、薬学教育6年制に向けての実務実習関連の質問が、11名の代表質問者のうち8名と非常に多かったことである。やはりそれだけ薬学教育6年制というのは重大な問題であり、単に従来の4年制の延長という捉え方ではとてもこの大改革の意義を理解しているとは言えない。5ヶ月間の実務実習を通してより国民の健康に寄与出来得る薬剤師を養成するための態勢を、いかに整えることが出来るのか?われわれ末端の薬局も腹を据えて、実務実習に必要な指導薬剤師養成の講習会等に積極的に参加する必要があるものと思われる。

 医薬分業に関しては増加しているが、処方せん枚数の増加は鈍化している。長期投薬の処方が増えたのも一因と考えられる。医療経済実態調査の報告によれば、法人の保険薬局での収支は平成15年6月の時点で対前年30%以上も悪化している。個人の薬局のほうがもっとひどい状態と推測される。調剤報酬体系の見直しを日薬へ迫った代議員も多かった。

 小生は、昨年の夏と今回と二度目の日薬代議員会への出席であったが、代表質問も一般質問も関連質問も全て質が高く、自分の中で問題点をかなり整理していないと、とてもついていけないと感じた。県薬の代議員会もこう在りたいものだ。

 ただ一点、一般質問に立った岩手県の菅原代議員の「たばこ規制枠組条約」について、禁煙運動をあまり芳しく思っていない一部の先生(愛知県薬の中にも)に思い違いがあるようであった。ある都市のたばこによる税収は土木工事予算に匹敵するほどのものであり、軽視できないという論調であった。忘れてはならないのは、ほかならぬ厚生労働省の推計で、喫煙が原因で毎年10万人が亡くなり、1兆3千億円の医療費が余計にかかるということだ。たばこを吸う人と吸わない人が同じ医療保険料を負担するのは不公平だという議論があってもおかしくない現状を再認識すべきではないか。

 「介護保険まちかど相談所事業」は国保連合会と薬剤師会との共同事業として高い評価を受けている。是非、成功させたいものだ。

 まさしく問題は多岐にわたり、どれひとつおろそかには出来ない問題ばかりで全て取り上げたいところではあるが詳細は日薬誌を是非読んでいただきたい。本当に疲れた二日間であった。

                               樋 口 光 司